夏休みのスタートは、もりのこえん土曜学校の2泊3日キャンプ。

子どもたちが一年でいちばん楽しみにしている特別な時間です。

泊まりの活動は、子どもたち同士、そして大人との関係もグッと深まる貴重な機会。

だけど、お泊まりに不安を感じる子もいます。

お母さんと離れて寝ることにドキドキする子どもたち。

活動中、ふとした瞬間に寂しさがこみ上げて涙が出てしまうこともあります。

そんなとき、そっと寄り添ってくれる存在がいます。

もりのこえんの卒園児でもあるT君です。

前回のお泊まりでは、泣いていたY君の隣に静かに座り、食事中も励ましの声をかけながら、「悲しい気持ちはどこからくるんだろう？」と、一生懸命考え、寄り添ってくれていました。

今回のキャンプでも、そんなT君の優しさが光っていました。

海で遊んでいるとき、T君が私のそばまで泳いできて、こう言いました。

「Y君、楽しそうでよかったね」

ああ、本当だ。

Y君の笑顔をみてホッとした瞬間。

T君は「安心〜安全〜」と笑いながら、また海へ泳いでいきました。

私たちスタッフは、安全のために常に目を光らせていますが、T君は“心の安心”をしっかりとパトロールしてくれていました。

泊まりの活動では、この「心の安心」は本当に大切です。

T君には、今回もたくさん教えてもらいました。

T君の見えない優しさの心のパトロールのおかげで、今年のキャンプも、安心・安全に過ごすことができました。

楽しかった〜。

りつこ