記事一覧
もりあそびより
たいせつなたからもの
- 園の日常

穏やかに晴れ渡り、この日を待っていたかのように花たちが咲き、
鳥たちが恋の歌を競うように響いていました。
本日、第9回もりのこえんそつえんの会を執り行いました。
もりのこえんのそつえんの会は、卒園する子どものことを想い、
関わる大人たちが手を動かしながらつくり上げていく、お祝いの気持ちに満ちた会です。
会場は、地域の方やスタッフが持ち寄った花であふれています。
装花は、お花が大好きなスタッフが中心となって、
スタッフ全員で会場いっぱいに生けていきます。
飾られているのは花だけではありません。
子どもたちが最後の造形の時間に作った作品も並びます。
卒園証書は、日々保育に入っているスタッフが、入園からのエピソードを集め、
何度も話し合い、書き直しながら、その子にいちばんふさわしい言葉を探してつくりあげます。
胸に飾るコサージュは、手仕事の得意なスタッフが、
森の木の実やその子の好きだったものをモチーフにした、
世界にひとつだけのものです。
記念品は造形スタッフによるもので、
その子らしさを表す特徴をひとつ忍ばせています。
今年は、スチールのお弁当箱を持った小人でした。
式で歌う歌は、子どもたちと日々練習を重ねてきたもの。
伴奏はお母さんたちが担い、忙しい中、何度も集まって練習を重ねてくださいました。
子どもたちが座る丸太は、この日のために山の倒木から切り出してきた新しい丸太です。
卒園アルバムは、証書に入りきらなかったエピソードも含めて、
3〜4か月かけて編まれる、その子だけの一冊です。
そして当日は、多くの方が「おめでとう」を届けに集まってくださいます。
今年は、たったひとりの年長さんのために、
60人を超える人が足を運んでくださいました。
引っ越した人も、卒園した子どもたちも、地域の方々も、
それぞれの場所からこの日を祝いに来てくださいます。
もりのこえんのそつえんの会は、あっという間に終わります。
派手な演出はなく、お金をかけた立派な飾りもありません。
けれど、そこにあるのは、いつもそばにあるものと、いつもそばにいる人たちが、
手を動かし心を込めて積み重ねてきた時間です。
ただ手を動かし、そこに気持ちを乗せていく。
その積み重ねこそが、この会の豊かさなのだと思っています。
子どもの成長をただただ喜び、ひとりの歩みをみんなで見送る。
そんなシンプルであたたかな時間が流れています。
こんなふうに、ひとりの子どもの成長をたくさんの人とまっすぐに祝うことのできる、
もりのこえんのそつえんの会が、私は大好きです。


