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もりあそびより
水そうめん物語1
- 園の日常

もりのこえんの誕生会はちょっと変わっていて、お誕生日の子がその日にやりたいことをやります。
数年前に、夏休みに遊びに来た小学生がやったことをきっかけに、誕生日にやりたいことの定番になってしまったそうめん流し。
当時を知る子はもういないのに、大きい子がやるのを見て自分も誕生日にやりたい!と言う子が代々いて、現在に至っています。
でも、そうめん流しを準備するって、どう考えても、幼児には難しいことですよね。
* * *
先週が誕生日だった年中Tくんは、何がしたいか尋ねても、なかなか答えてくれませんでした。
とうとう前日になったので、遊びの切れ間切れ間にしつこいくらい尋ねると、「そうめん流しは、ダメだよね。」とポツリ。
やりたいことをやって良いんだよ、そうめん流しがしたいの?と聞くと、ウンとうなずきましたが、
じゃあ色々準備しないとね、何が要るかな?と聞くと、困り顔で黙ってしまいました。
聞き付けたJくんが、「竹が要るよ!」とアドバイス。
そうだね、みんなにも相談してみようよと言いましたが、結局「(誕生日は)グラウンドに行くことにする」と言ったTくん。
無理なく実現できそうなプラン変更に、私は内心ちょっと安心していました。
しかし、帰りの会で改めて明日は何がしたいんだっけ?と聞かれたTくんが答えかけたとき、
Jくんが響き渡る大きな声で「Tくん、そうめん流しがしたいんでしょう?」と言いました。
ウンとうなずくTくん。
そういうことなら、じゃあ何が要るかな?から始めなくてはいけません。
「お箸。」とTくん。それから?「お椀!」「しょう油!」「そうめん!」みんなも答えます。
「竹が要るよ!」とJくん。竹はどうしたら良いかな?「伐りに行ったら良い!」
じゃあTくん、明日竹伐りに行く?笑顔でうなずくTくんでした。
さて、次の日どうなったと思いますか?
子どもたちは誰も何も持って来ていませんでした(笑)
登園するなり次々に、
Yちゃん「そうめん持って来るの忘れた。」
Iちゃん「昨日Tくん、何を持って来てって言ったっけ?」
Uくん「お箸と、お椀と、しょう油と、そうめん。」
朝の会で今日何がしたい?と聞かれると、「そうめん流し。」とTくん。そうめんが無いけど…でもじゃあ、まず何をしたら良い?何が要るかな?「なんか、考えると、頭が、バクハツしそう…。」
やる気満々のJくんとRくんの助け舟で、まずは竹を伐りに行くことになりました。
* * *
水そうめん物語はまだまだ予想外に展開して行くのですが、長くなったので今日はここまでにしますね。
こうして振り返ってみると、前日には黙り込んでいたTくんが、頭が一杯で答えられないことを次の日にはちゃんと言葉で表現していることに驚かされます。
無理なく実現できるプランでは見られなかった、Tくんの底力。宝物だなぁと思います。
のりこ
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