認定NPO法人 もりのこえん

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もりあそびより

  • 園の日常

「パパと帰りたいよー。」

一昨日。目にいっぱい涙を溜めて、山下さんの家の坂道で今すぐにでも駆け出して行きたい気持ちを抑え立ち尽くしたままお父さんの軽トラが帰って行くのを見つめるFくん。

また昨日は、

「パパと遊びたいよー。」

と朝の会が終わっても玄関の前で泣いているRくん。

きっとどこの園でも一度は目にしたことのある光景。

私自身もかつて保育園児と呼ばれていた頃園の入り口で立ち尽くして母や祖父の車を見送っていました。

そして我が家の1番上の子が入園した10年近く前も朝早起きしてお弁当を作り、一緒に準備をして下の子どもたちを1人は抱っこ紐でおんぶをし、もう1人は飛び出したら危ないので手を引いて大泣きする長女は片手で抱っこして歩いて通っていました。

それなのでもりのこえんの園児達の涙を見ているとなんだか懐かしいなぁと感慨深い気持ちになっていましたが現実はそんなには甘くありません。まだ私も育児に奮闘する親のひとり。

実際今日、末っ子は登園前に泣いていました。

理由は「図鑑が見たいから行きたくない。」

と彼は言っていましたが、少し眠かったのとクラスが縦割りなので年長になった彼は色々と頑張っているのかなと思います。

しかしこれでは登園出来ないのでとりあえず手をひき家を出て歩きながら必死に何か変わったことはないか辺りを見てみるとハトが2羽少し向こうの木にとまりした。ハトを見に行くと誘うと気持ちが切り替わったのでしめしめとそのまま幼稚園に送って行くことに成功し今日のハトにはとても感謝しています(笑)

もりのこえんでも朝、お家の人と離れ難く泣いていた子もずっと泣いているわけではなく、遊びを見つけて気持ちが切り替わる子や、時々家族を思い出しながら涙が出る子がいたりもします。

F君がある日お弁当を一緒に食べようと言ってくれて

「サンドイッチはパパが作ってくれて、卵焼きとぶどうと‥はママが入れてくれたんだよ。」

と教えてくれました。

Rくんはある時、他の子にお店屋さんの花を摘んでこの袋に入れようと誘われましたが家族にあげるからと断り

「これは、大きいからパパにあげるやつ、これはママの、これはお姉ちゃん、これは弟の‥」

と家族全員分の花束を作りリュックに入れて帰りました。

どこにいても子どもたちにとって家族の存在は大きくていつも家族を近くに感じているのだなと感じます。

子どもたちが友だちや私たち大人にかけてくれる優しい言葉。

この子たちが家族に優しい言葉をかけてもらっているんだなと感じると同時に私たち大人の方が子どもたちから優しい気持ちを貰っているのかなとも思います。

家族と離れて別の社会に飛び出した一歩。

ずっと笑顔じゃなくても良い。

涙が出る日があっても良い。

それを否定されず受け止めてくれる場所さえあれば、友だちや遊びに夢中になり

「じゃあねー。バイバーイ。」

と子どもたちの方から手を振ってくれる日が増えていくと思います。

かよ

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